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【サッカーの基本のお話】縦型と横型のフォーメーション

今回はサッカーのことよく知らないよ、っていう方にも楽しめる記事になっていると思います。

 

テーマは「サッカーの基本のお話」

 

サッカーキングでの倉本さんのお話をもとに書いていきます。リンクも貼りますので、そちらもご覧頂けたらより理解が深まると思います。

 

リンク
“コーチのコーチ”倉本和昌に聞くスペイン式指導・戦術論|#SKHT 2018.12.20 - YouTube

 

今回はサッカーの基本の中で、フォーメーションについて解説します。

 

はじめに、サッカーのフォーメーションには「縦型」「横型」があるのです。

 

・横型のフォーメーション

 

例を上げると1-4-4-2が挙げられます。

簡単に言うと、ボックスがたくさんあるフォーメーションですね!

 

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攻撃

・パスサッカーとの相性が悪い

味方がかぶってしまっていたり、角度が悪そうですよね。なんとなくパスサッカーには向いていなさそう...くらいで大丈夫です。笑

 

・カウンターとの相性がいい

中央に人数が多いので、真ん中からどんどん飛び出してカウンター!ってイメージが湧きます。1-4-4-2と言えばアトレティコ・マドリーアトレティコ・マドリーと言えば堅守速攻!みたいな感じですね。

 
守備

サッカーの基本、ということで11人対11人を組織として分解して4対4まで掘り下げて考えていきたいと思います。

ここでみなさんに考えてほしいことがあります。気楽に考えてもらっていいです。

 

Q.黒(守備側)は目の前にいる橙(攻撃側)にプレッシャーをかけてもいい?

 

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正解は、プレッシャーをかけてはいけません。

その理由は、対角線のパスを入れられてしまい、相手に前進を許してしまうからです。

結果、ゴールに近い位置で2対2ができてしまって守備として失敗といえます。

続けて次の質問です。

 

Q.守備側はどう対応するべきでしょうか?

 

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例として、ボールサイドではない選手(黒の右上)が内側に絞って、対角線のパスコースを消します。すると、橙は横パスしか残されていませんので、前進を阻むことができました。これはいい守備と言えるでしょう。

 

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横型の守備において内側を消してからプレッシャーに行くことが最優先になります。そうでなければプレッシャーをかけたことが無駄になってしまう、プレッシャーをかけたことが逆に悪い状況に陥ってしまうことに繋がります。

実際には「チャレンジ&カバー」「絞る」なんて表現されていますね。

 

横型守備の利点

 

・一人剥がされてもすぐカバーできる味方がいる

格上の相手との試合や、個に依存しない守備で効果を発揮する守備だと思います。

 

実際の試合で横型の守備はブロック守備でよく使われています。

 

 

・縦型のフォーメーション

 

縦型のフォーメーションの例は、1-4-1-2-3/1-3-4-3などが挙げられます。

簡単に言うと、三角形がたくさんあるフォーメーションですかね。

 

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攻撃

パスサッカーとの相性がいい

たくさん三角形があって、パスが回しやすそうですよね バルサがこのフォーメーションですからパスが回しやすいっていうのと結びつきやすいかもしれないですね。

 

守備

縦型を4対4まで掘り下げます。さて、ここで質問です。

Q.守備側(黒)の守備配置はこれでいいでしょうか?

動かしてもらっても、そのままでも構いません。

 

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正解はよくありませんね。最終ラインがガタガタで守備側の一番後ろの選手の両サイドを攻撃側に好きに使われそうです。足の速いWGでもいたら死活問題になります。

Q.それでは、守備側の正しい守備配置はどうなるでしょうか?

 

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正解は黒の両サイドを下げる、です。こうすれば前線で3対1を作れますし、裏のスペースを消すことができますね。

しかし、どうでしょう。後方で3対1ということは前線では1対3になっているんですよね。

 

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このままでは簡単にボールを前へ運ばれてしまいます。なので、守備側には対応が迫られるのですが、問題になってくるのはタイミングなんです。

 

簡単なシュミレーションをしてみましょう。

橙は前線での数的優位を生かしてボールを左右に振って動かします。

受け手はフリーですからターンします。→①

フリーで前にあるスペースにドリブルで運びます。→②

いい状態で運べますから、味方も裏へのアクションを起こします。→③

 

Q.どこ(①~③)で対処するのが、守備として一番簡単でしょうか。

 

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③だと、フリーな味方からのいいパスで置き去りにされてしまう、もしくはついていって中央のスペースが空いたところにドリブルで運ばれてしまうかもしれません。

 

②だと、簡単にドリブルで交わされてより危険な状態になるかもしれません。

 

①なら、能力勝負にはなりませんからリスクも最小限で、それ以降のプレーもなくなります。

 

つまり、パスの移動中に受け手に前へプレッシャーをかけるのがいいですね。というよりかけなければならないですよね

 

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縦型の守備は後ろから前へと出て行く守備が正解になります。前に出ないといけない守備といえますね。

 

縦型守備の利点

・相手にプレッシャーをかけやすく、後方からパスでつないでくる相手に効果を発揮する守備

 

実際の試合で縦型の守備はハイプレスでよく使われていて、デュエルの強い選手がいるチームに向いている守備戦術だと思います。

 

 

11対11は縦型だけ、横型だけのフォーメーションしかない訳ではありません。縦型横型が組み合わさってできたフォーメーションもあります。今回は縦型対縦型、横型対横型しか解説していませんが実際の試合では、縦型対横型という関係も当然あります。

その相互関係についてはまた後日、記事にしたいと思っています。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。