ピッチで起きた現象を深読みするブログ

分析の醍醐味は“解釈が自由”だということ

緻密に設計された先制点 PL13節スパーズvsチェルシー

3-1で内容、スコアで圧倒したことで注目されたこの試合。

今回はスパーズvsチェルシーの"先制点"にフォーカスしました。

前半7分右サイド裏に流れたケインに対するダビドルイスのファールで得たFK。

この試合は、スパーズがマルコスアロンソの裏を徹底的に狙って攻撃していました。このシーンもアロンソが出た裏のスペースをD.ルイスがカバーしてファウルという形。

 

スタートポジション(下は図解)

 

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<ファーでの動き>

チェルシーのラインの後ろに三人並ぶ(スクリーンプレー)

②マークを内側に寄せてスクリーンにひっかかるようなカットをする(このシーンならケイン)

↓図解

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<ニアでの動き>

 

ファーでの動きをおとりに使いラインを下げたところにラインの裏のスペースに飛び込む。

↓図解

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このセットプレーの注目ポイント

 

・キッカーが2人という点。

・おそらく、デイビスのキックとタイミングでファーが、エリクセンのキックのタイミングでニアが動き出すようにあらかじめ用意されていたと思われるプレー。

→合わせる選手は迷いがなく思い切って動けるのでよりDFとしてはついて行ってしまう。

・ニアのディフェンダーは後ろが見えませんから、ラインが下がっていることに気付けない。

 

 

W杯でイングランドのセットプレーが注目されたように、現代サッカーにおけるセットプレーの重要性は高まっているように思います。緻密に計算されたセットプレーはどう対応しようとどこかが穴になってしまいます。まさにポジショナルプレーのようですね。それに加えてエリクセンの正確無比のボール、デレアリの高さ。100点でした!